糖尿病の症状と治療

糖尿病の合併症その2

 

2型の糖尿患者であっても、病状が進んでしまうと、インスリンの分泌量が減ることがあります。また、体がインスリンへの抵抗性を持ってしまって、抵抗性が高くなることで、血糖も高くなるケースがあります。

 

 

体内のこのようなインスリン不足状態に加え、風邪などの病気をしたり、暴飲暴食をしたり、ストレスがたまったりして、血糖が著しく高くなると、意識を失います。これが糖尿病性昏睡です。

 

 

人間は、風邪を引いたり、ストレスが与えられたりすると、それらに対抗するため、エネルギーが必要となります。エネルギーが必要になった体は、肝臓を働かせて、糖を作って、血糖値を上げようとします。こうして、血糖値が高くなり、元気になろうとしているのです。これは、もともと体が持っている、自分で自分を治療しようとする自然な反応です。

 

 

糖尿病を治療中で、インスリンが足りない状況であっても、血糖は上がろうとしています。ですから、糖尿病の方では、糖がどんどん溜まっていく高血糖の事態に陥るのです。インスリンが発見されてから、意識を失うという、この合併症は激減しています。

 

 

糖尿病性昏睡が減ってきた代わりに増えてきた合併症が、血管合併症です。この病気は、比較的、大きな動脈に対して起こる、みなさんもよくご存知の病気の動脈硬化と、細い動脈に起こる、細小血管症があります。血管病変は、目の病気になって出てきたり、心臓病になったり、高血圧になったり、腎症になったりします。また、神経障害や、皮膚病なども糖尿病の合併症です。